あなたは、部下に慕われている上司だと言えますか?
部下に何となく舐められているような気がしたり、バカにされているような気がしたことはありませんか?
もしそうなら、すぐに自分の上司としてのあり方を見直す必要があります。
なぜなら、自分の存在がないかのように扱われ苦しむのは自分自身ですし、仕事をすすめる上で障害となるからです。
今回は、部下に慕われる上司の特徴をご紹介します。
自分や周囲の人に当てはまるかどうか、ぜひ読んでみてください。
部下に慕われる上司の特徴
1.部下に慕われる上司は感情的に安定している
職場の部下から慕われる上司は、「気分屋ではなく、感情が安定」しています。
気分屋で日によって、あるいは時間によって気分が変わり、部下への対応も「その時の気分次第」なら、間違いなく部下から嫌われます。
気分屋の上司のもとでは、部下は常に上司の顔を見ながら仕事をしますので、チームの仕事の成果は上がりません。
一方、精神的に安定していて常に部下の面倒を見てくれる上司のもとでは、部下は上司のことを気にせずに気持ちよく仕事ができるでしょう。
感情が安定している上司は、誰に対しても平等に接します。
好きな部下には優しく嫌いな部下には冷たく接したりはしないでしょう。
誰に対しても同じように包容力のある態度で接する上司に対し、不満を持つ部下などいるはずがありません。
つまり、常に誰に対しても同じように接する上司は、職場で愛される上司の大きな特徴と言えるでしょう。
2.部下から慕われる上司は部下一人一人に成長する機会を与える
部下に慕われる上司の特徴としては、「リーダーシップ」が最重要ポイントです。
優秀な上司なら、新しい仕事を部下に与えるときに「仕事の丸投げ」はしないでしょう。
部下に慕われる上司は、部下へ仕事を任せるまえに、かならず注意点を説明してくれます。
仕事を任せたあとも、部下の仕事ぶりをチェックし適切な指導ができるのも特徴のひとつです。
複数の部下がいれば、それぞれの能力や性格、仕事の進め方なども当然違ってきます。
部下に慕われている上司は、部下の能力や特徴をよく把握しています。
そのため、部下に最適な指導や指示をすることができるのです。
適切なサポートが受けられる部下は、上司の指導を受けて、仕事を通して着実に成長していけるでしょう。
自分を成長させてくれる人が上司なら、部下が上司に恩義を感じるのは当然です。
恩義を感じる人を尊敬するのは、人間の自然な心理です。
上司のおかげで自分の能力を高め、キャリアアップを目指すことができると感じている部下は、間違いなく上司を慕っているはずです。
3.部下から慕われる上司は職場でのトラブルやミスをすみやかに解決する
職場で起きた問題の責任を最終的に取るのは、上司としての義務です。
部下に慕われる上司は、「責任を取れる」のが最低条件ですが、実はもっと重要な特性があります。
それは、「問題が起こった場合に見過ごさず解決に導ける能力がある」点です。
仕事をしていると、部下が大きなミスをしたり、何らかのトラブルに遭遇したりすることがあります。
トラブルが発生しても慌てず、関連部署やお客様などとスピーディーに調整し、冷静かつ柔軟に対応できる上司は、部下から慕われる上司と言えるでしょう。
責任を取るということは、その覚悟さえあれば誰にでもできることです。
しかし、本当に部下に慕われている上司は、責任を取るまえにトラブルを最小限でおさえる「解決能力」を持っています。
職場で発生した不測の事態に柔軟に対応し、最終的に問題をクリアできる上司ほど、部下にとって頼りになる存在はありません。
頼りになる人に憧れるのは、人間の自然な心理です。
4.部下に慕われる上司は、怒らず「叱れる」上司である
仕事で問題やミスがあったときに、ただ部下を怒るだけの上司は当然ながら好かれません。
怒りを爆発させるだけでは、根本的な問題の解決にはならず、部下が萎縮してしまうだけです。
解決せずにただ怒るだけでは、状況は何も変わりません。
闇雲に怒りをぶつけるのではなく、部下のことを考えて問題を解決するように叱るのが上司の役目です。
例えば部下が指示通りの業務を行わなかった、決められた通りの手順を行わなかった、こうした行動に対して腹を立て感情を露わにすること、その怒りの感情を相手にぶつけることを「怒る」と言います。 … 「怒る」と言う行動がただ感情をぶつけることに対して、「叱る」と言う行動は相手に気付きを与えることを目的とします。
【管理者は要注意】「怒る」「叱る」「指導する」の違い
ただ怒るだけでは、部下は反発を感じるうえに反省も成長もしないでしょう。
しかし、「上司は自分のために叱ってくれている」と理解した部下は、上司の愛情を感じるようになります。
その結果、部下は心の底から反省するようになり、愛のある上司は尊敬され、頼りにされるようになります。
愛情のある上司は、尊敬され、頼りにされます。
怒ってばかりの上司は、誰からも頼りにされません。
自分のことを見てくれている上司がいれば、部下のモチベーションも間違いなく上がります。
怒るだけではなく、部下のために愛情をもって叱ってくれる上司なら、部下から絶大な信頼を得られるでしょう。
5.部下から慕われる上司はユーモアがあって親しみやすい
もちろん、上司には厳しさが必要ですが、ただ厳しいだけでは好かれる上司にはなれません。
好かれる上司の多くは、ある種の親しみやすさを持っているケースがほとんどです。
ユーモアのある上司は、職場で慕われる可能性も高いでしょう。
ユーモアは場を和ませ、人と人との距離を縮めます。
ちなみに、「ユーモアとは気の利いたジョークや気の利いた会話」をする能力のことです。
ユーモアを痛快な親父ギャグと混同している人は、尊敬すべき上司ではありません。
ユーモアとは、人の心を和ませるおかしみのこと。ただ笑いをとるのではなく、そこには品格や気遣いが必要になります。相手を不快にさせる笑いや、下品な笑いはユーモアとは言えません。
ユーモアがあるってどんな人?
それどころか、面倒な上司として嫌われてしまうかもしれません。
「自分にはユーモアがあるから、憧れの上司になれる」と思っている人もいるかもしれませんが、それが本当にユーモアなのかどうかは判断が難しいところです。
部下から慕われる上司の特徴としてユーモアが挙げられますが、慕われるために無理にユーモアを身につけることはおすすめできませんので、その点も注意してください。
6.部下から慕われる上司は部下を守ってくれる
部下から慕われる上司は、日頃から責任感が強く部下を守ります。
・責任感のない上司
・ミスを部下に押し付ける上司
・部下の問題を全くカバーしない、フォローしない上司
・部下の功績を自分の手柄にする上司
そんな上司が嫌われるのは当然です。
部下から好かれる上司は、誠実で部下のことを考えているものです。
普段は気さくでおおらかな上司で、一見好かれているように見えても、仕事上で問題が起きたときに、部下に対して無責任だったり不親切だったりすると、慕われる上司にはなれません。
上辺だけの対応では、かえって嫌われる上司になってしまう恐れがあります。
普段は少々厳しかったり、愛想がなくても何かあったときに部下を守ることができる上司であれば、自然と慕われる上司になります。
表面上だけ慕われる上司になることはできません。
責任感があり、部下を守る力があることが、部下から慕われる上司の特徴であり、条件であることを忘れてはいけません。
まとめ:部下に慕われる上司になれますか?
ここでご紹介した「部下から慕われる上司の特徴」は、とても基本的なものばかりです。
しかし、基本的なことだからこそ、ついつい見過ごしてしまうのです。
改善のタイミングは、気づいたときが一番です。
今から変われば、だんだんと扱いが変わってきて、職場での立場も変わってきます。
当サイトには、上司・部下のために役立つ「生きた知恵」がたくさんあります。
ぜひ読んで頂き、皆さんの職場に活かしてください。