何かに対して「欧米ではすでに…」のような表現を使い、それに対して日本が遅れている、日本もそうするべきだといった話をビジネスでもよく聞きます。
しかし、その大半は「良い面」しか見ずに発言しているものです。
ハンガリーでは2021年現在、消費税は27%です。
それに次いでデンマークやクロアチアは25%、イタリアでも22%です。
何かにつけて欧米を見習うべきだと言うのであれば、日本もそれらに倣うべきでしょう。
このようなマイナス面については語らず、いい面だけをとって日本は遅れているなどと言われるのは心外というものです。
「欧米では、すでにこんな取り組みが始まっている」などと言われても、日本は日本。すぐそれに合わせるような必要はないのかもしれません。
そういった話を都度持ち出す人は、少なからず“欧米かぶれ”な面があり、そちらの方が日本より進んでいると考えているのだと思いますが、「それなら消費税も欧米のように20%以上にしてもいいのか?」と聞きたくなってしまいます。
欧米を語るのは悪いことではありません。しかし、イメージばかり先行して中身を調べずに発言するのはいけないことかもしれません。
我々の仕事でも、「良いイメージや結果」だけを見て「他社は良い」「他部署は素晴らしい」という癖がありますが、本質を見抜く力が必要といえそうですね。