人間関係において、「あの怖そうだったのに本当は優しい人なんだ」といった経験は誰にでもあるものです。
はじめに悪い情報を見せられたあとで良い状態を見ると、マイナスとプラスのギャップで好印象を持つ度合いが増える「ゲインロス効果」が発生します。
「ゲイン」とは得るという意味があり、「ロス」には失うという意味があります。
ゲインロス効果を使えば、商品の交渉をしたり人間関係を円滑に進めることもできます。
悪い報告は先に言う
たとえば、部下から上司に何か報告するときは、最初に良い情報を伝えるよりは悪い報告を先にしてから、あとで良い報告を入れるようにしましょう。
そうすることで、悪い情報の重要度が薄れ、上司から怒られる時間も減るかもしれません。
上司から良い評価をもらいたいならスキルは控えめにする
上司と部下との関係では、「デキル部下」と思ってもらうためのテクニックとしても、この心理効果は使えます。
たとえば、後で見せるプラス効果を大きくしたいなら、はじめに見せる上司へのスキルは少し控えめにしておき、ここぞというときに本来の素晴らしいスキルを見せると、ギャップが大きくなり上司により評価されやすくなります。
商品交渉の場面では、悪い情報から伝える
営業などで商品をお客様に紹介する際、自社の商品に悪い点があるなら、はじめに悪い情報を伝えてからアピールポイントをしっかり伝えるようにしましょう。
そうすれば、相手にしてみれば最初に伝えたネガティブな印象が基準となりますので、あとで伝えた良いポイントの印象がより強くなります。
ゲインロス効果はビジネスの現場はもちろん、夫婦や恋人との関係などの場面でも使えるかもしれませんね。