本田技研工業に中途採用で転職したいと考えている人は多いのではないでしょうか?
日本を代表する自動車メーカーとしてホンダを知らない人はいないでしょう。
転職サイトや企業のホームページには表向きの情報しか載っていないのは間違いありません。
また、最近ではクチコミサイトも人気がありますが、見ようと思ってもサイト自体に登録するハードルがあったり、登録しても情報量が膨大で目が行き届かなかったりしますよね。
その結果、「本当に転職しても大丈夫なのだろうか」と不安になってしまいます。
この記事では、嶋コンサルティングが実際に、本田技研工業に勤めている方・退職された方へのインタビューで得た情報を掲載しています。
この記事の内容を知ることで、本田技研工業に転職すべきかどうかの判断材料になりますし、転職したいと考えている方は本田技研工業への理想的な転職を実現できる可能性が高くなります。
さっそく見ていきましょう!
本田技研工業への転職について結論まとめ
次章以降で詳細について触れますが、本田技研工業への転職について簡単にまとめました。
転職を考える際に知っておくべき本田技研工業の特徴
- 日本を代表する二輪車と自動車のメーカーであり、二輪車の販売台数は世界最大
- Hondaフィロソフィーが浸透している
- 社宅制度など福利厚生が充実
- 募集中の職種は研究開発、生産・製造技術、品質(管理・企画)、購買・調達など
- 学歴不問の募集もある
- 経験年数を問われない職種もある
- 残業時間は限定されている
- 有休は100%取得が義務付けられている
- 業界内では給与水準が高く、ボーナス(ホンダでは一時金と言います)も良い
本田技研工業への転職で押さえておきたいポイント
- なお、バイクや車が好きで入社しても、必ずしも製品に近い部署に配属されるとは限らない
- 公開されていない仕事を知るには、転職エージェントの利用がおすすめ
2.本田技研工業のプロフィール
項目 | 内容 |
---|---|
会社名 | 本田技研工業株式会社 |
代表者 | 代表取締役社長 三部敏宏 |
本社所在地 | 東京都港区南青山2-1-1 |
設立 | 1948年(昭和23年)9月 |
資本金 | 860億円(2018年3月31日現在) |
主な事業内容 | 二輪車、四輪車、パワープロダクツ製品などの研究、開発、製造、販売 |
従業員数 | 単独:21,543名 連結:215,638名(2018年3月31日現在) |
事業内容|ホンダは何をやっている?
本田技研工業の主な事業内容は以下の3つです。
- 二輪車
- 四輪車
- パワープロダクツ
二輪車はHondaの原点であり、ロングセラーモデルの「スーパーカブ」は2017年10月に世界累計生産台数1億台を達成しました。
また、世界初のハイブリッドシステム搭載モデルのスクーターである「PCX HYBRID」を販売したほか、電動バイク「PCX ELECTRIC」の販売も予定しており、二輪車のトップメーカーとして業界を牽引しています。
現在、日本郵便に電動スーパーカブを提供しています。
四輪車では、2030年までに商品ラインナップの販売台数の3分の2を電動化技術を搭載したモデルに置き換える目標を掲げています。
最近では、ホンダのフラグシップ車である「レジェンド」に世界初、レベル3の自動運転が搭載されるなどますます電動化にあたって注目を集めるメーカーです。
動力製品は一般的には馴染みがありませんが、
- 汎用エンジン
- 耕運機
- 発電機
- 除雪機
- 芝刈り機
- ポンプ
- 船外機
など、さまざまな製品を販売しています。
ホンダの今後
二輪車、四輪車のコアビジネスに加えて、航空機ビジネスは今後さらに注力して展開していくビジネスのひとつです。
航空機事業への参入は、Hondaの創業時からの夢であり1986年に開発を開始したHondaJetは、2017年に納入された小型ジェット機の中で世界第1位となるなど、世界中で高い評価を得ています。
航空機事業自体はまだ赤字ですが、航空機事業は一般的に航空機を販売した後にアフターサービスやメンテナンスを行うことで収益を得ているため、現在はHondaJetの販売台数を増やしているところです。
ビジネスジェットはアメリカではおなじみですが、日本ではまだ浸透していないので日本で新しい市場を作ることがポイントです。
ホンダの海外展開
Hondaの経営理念の一つに、世界中にタイムリーに製品を供給するために「需要のあるところで生産する」というものがあります。
海外に拠点を置くことで利益を上げるだけでなく、市場に受け入れられる製品を作り続けながら、現地で雇用を創出し、仲間とともに成長していくことを目指しています。
これまでは、需要地での現地生産により、各地域での生産・販売を完結させる体制でしたが、今後はグローバル6極体制(日本、中国、アジア・オセアニア、欧州、北米、南米)をさらに進化させ、地域間の相互補完を進め、フレキシブルな生産体制を活用して、生産・物流の最適化を図っていきます。
3.本田技研工業はどんな転職者を求めている?
ホンダの募集職種について
本田技研工業株式会社では新卒採用と中途採用を同時に実施しています。
中途採用の職種は、
- 研究開発
- 生産・製造技術
- 品質(管理・企画)
- 購買・調達
などです。
現在、ホンダでは幅広い職種で募集を行っています。
事業分野では、四輪車が一番多いようです。
ホンダが求める人材とは?
本田技研工業の採用情報ページには、Hondaフィロソフィーが記されています。
『Hondaフィロソフィーは、「人間尊重」「三つの喜び」から成る“基本理念”と、“社是”“運営方針”で構成されています。Hondaフィロソフィーは、Hondaグループで働く従業員一人ひとりの価値観として共有されているだけでなく、行動や判断の基準となっており、まさに企業活動の基礎を成すものといえます。 Hondaは「夢」を原動力とし、この価値観をベースにすべての企業活動を通じて、世界中のお客様や社会と喜びと感動を分かちあうことで、「存在を期待される企業」をめざして、チャレンジを続けていきます。』
引用元: 本田技研工業採用情報ページ
また、経営方針がHondaグループの行動要件であることを述べ、次の5つのポイントを挙げています。
『・常に夢と若さを保つこと。
・理論とアイディアと時間を尊重すること。
・仕事を愛しコミュニケーションを大切にすること。
・調和のとれた仕事の流れをつくり上げること。
・不断の研究と努力を忘れないこと。』
引用元: 本田技研工業採用情報ページ
これらのメッセージから、
- ホンダフィロソフィーに共感できる人財
- 主体性と責任感を持ってリーダーシップを発揮できる人
- 深く考え、フットワーク軽く行動し、思考と行動の両輪を回すことができる人
- 夢を持ち、高い目標を掲げてそれを達成するバイタリティのある人
を求めていると考えられます。
採用情報ページには、人事担当者からのメッセージが掲載されています。
Hondaが求めているのは、問題意識と行動力、そして強い意志とチャレンジ精神といった主体性のある人を求めています。
また、定期的に必ずHondaの理念を再確認する研修がありますので、Hondaの理念に共感できるかどうかは重要なポイントかもしれませんね。
本田技研工業の採用情報ページでは、「ホンダフィロソフィー」に加えて「ホンダイズム」が紹介されており、創業者の本田宗一郎氏から受け継がれてきた情熱を感じることができます。
また、社員へのインタビューや待遇・福利厚生の詳細情報も掲載されており転職のヒントになります。
各部署の社員が何を考え、どのように日々の仕事に取り組んでいるのか、その人間性も含めて知ることができます。
書類や面接の準備の際には、志望する事業に従事する社員の意見を必ず読んでおきましょう。
社風 | 法規制の遵守に厳しいクリーンな会社。社員を大切にしている会社。率直に話せる環境・風土がある。企業理念がよく理解されている。 |
成長機会・キャリア開発 | 自分から提案していけば、成長の機会が与えられる。マネージャーの視点で仕事ができます。チャレンジ制度があり、未経験でも希望する部署への異動を希望できる。研修制度が充実しており、社内資格から国家資格まで幅広く取得できる。 |
入社後のギャップ | 情熱的な企業文化を想像していましたが、結果的には普通の日本の大企業になってしまいました。新しいことにチャレンジするリスクを嫌う人が多く、小さくまとまっています。大企業だからこそ、入社する部署によって様々な違いがあります。海外に出て仕事ができたとしても、新しい仕事ができるわけではない。 |
退職検討理由 | 自分の能力を高めたかった。若いうちに海外で活躍したいと思った。自動車業界に魅力を感じなくなった。以前のように自由に行動できなくなった。 |
コロナ(感染症)対策 | 在宅勤務(テレワーク/リモートワーク)を推奨します。時差出勤も認められています。会社は、社会的な距離を確保するための職場環境を提供しています。食堂は一人ずつパーティションで区切られ、対策は行き届いています。 |
ホンダの給与・福利厚生について
基本的に、給与制度は年功序列が強いです。
資格制度があり、それに合格することで大きな昇給が期待できます。
最近では、チャンレジ制度といってボーナスとは別に、プロジェクトで大きな貢献を果たした人に支給するものもできました。
残業代もしっかり出ますし、ボーナスも半年分くらい出るので会社全体として満足している人が多い印象です。
また、給料が上下する仕組みはあるものの、よほどのことがない限り下がることはないようなので安心して働けそうです。
嶋コンサルにおけるヒアリングの多くは、福利厚生に非常に満足していると回答しています。
社内にあるショップやクリニックは、給与天引きで支払えるのでとても便利で助かっているという声もありました。
会社からは年間一定額のカフェテリアポイントが支給され、書籍の購入や資格取得に利用できスキルアップに活用できる。
また、会社独自の貯蓄制度や社宅制度があり、「社宅制度に加入すれば、会社負担でいい家に住める」という社員もいますし、実際に20代前半で結婚して持ち家を持っている社員もいます。
ホンダでは住宅取得を促進する会があり、毎月の積み立てで頭金を貯め、住宅を取得する際には会から融資を受けることができる仕組みがあります。
ホンダにおけるワークライフバランス
残業は年間360時間を超えてはいけないので、極端な労働環境ではありません。
また、IDカードで出勤を管理し、PCの起動状況を管理しているのでサービス残業もありません。
ホンダでは月曜日、水曜日、金曜日をノー残業デーとして奨励しています。
残業時間が限られており、有給休暇も取りやすいためワークライフバランスが取りやすいとの声が多く聞かれました。
また、上司は部下の有給休暇の残数を把握し、進捗が悪い場合は取得を促すなどプライベートの時間も十分に確保できているようです。
部署によっては、フレックスタイム制や在宅勤務制度もあるので自分に合った働き方ができそうです。
ホンダの社風とは?
「穏やかな雰囲気で優秀な人材が多い」
「挑戦することが比較的好意的に捉えられることが多い」
「若手でも積極的に手を挙げれば採用されるケースが多い」
などの意見がありました。
また、部門を超えて話し合える風土があると感じている人と、事業ごとに縦割りの意識があり、他の部門は別会社のようだと感じている人とで意見が分かれました。
大きな会社なので、職種によって意見が分かれるのは仕方のないことかもしれません。
大企業ではありますが、良い意味で中小企業の雰囲気を残していると感じる人もいました。
社員同士の仲が良く、社内での飲み会や付き合いもほどほどにあるようです。
採用活動では学歴よりも人間性を重視しているようで、会社への愛着が強い人が多いというホンダらしい意見もありました。
ホンダにおける成長機会・キャリア開発とは?
事務職に関しては、約2年でジョブローテーションが行われるため、様々な仕事を経験することができます。
部品調達からライン供給、組み立て、物流、販売と仕事の幅が広いので、「ヒト・モノ・カネの視点ですべてを見ることができた」という人もいました。
また、海外出張や赴任でさまざまな経験を積むことができ、将来、他社に就職しても「本田技研工業はいい会社だ」と胸を張って言えるようになったという声もありました。
また、必ずしも中途採用の経験があるから採用されたのではなく、ポテンシャルで採用されたと感じている人もいました。
入社後の成長を期待できる余裕があるのは、大企業ならではと言えるでしょう。
ホンダ入社後のギャップとは?
入社前と入社後の印象があまり変わらないという意見がいくつかありましたので、人によっては期待通りの会社なのかもしれません。
また、「チャレンジングな会社だと思っていたが、意外と慎重だった」という意見も比較的多く見られました。
会社は大企業であり、市場も成熟しているので、新しいことに挑戦しにくい環境なのかもしれません。
また、バイクやクルマが好きで入社した人は、製品に近い部署に配属されるとは限らないので注意が必要です。
大企業だけあって、人事、経理、総務、ITなど製品や販売とはあまり関係のない部署にいる人も結構多いようです。
逆に、製品に近い部署に行きたいと思っても勤務地が首都圏とは限らないので、その点も注意が必要です。
ホンダを退職した理由は何がある?
入社して本当に良かったと思える会社ですが、私には若いうちに海外で働きたいという目標がありそのために会社を辞めたという人も見受けられます。
若い人の海外研修や駐在はあまりなく、基本的には経験者を駐在させるような会社なので、早い段階で海外勤務を希望する人は注意が必要です。
また、自動車業界自体に不安を感じて退職したという意見もいくつかありました。
結果的に退職を選択したものの、ホンダが好きで応援したいという気持ちは変わらないようです。
ホンダの製品は他社に比べて品質が高く、常にお客様のことを考えている会社だとその人は語っていたのが印象的です。
ホンダのコロナ(感染症)対策
本来は週1回しか認められていなかった在宅勤務(テレワーク/リモートワーク)が、今その制限が一時的に解除されたとの情報が入ってきました。
以前は中堅社員以上が対象で、育児や介護を目的とした制度だったようですが、現在は年齢や資格・目的に関係なく在宅勤務が可能になっています。
また、職場によってはコアタイムがないため混雑を避けて自由に仕事ができます。
まとめ
今回は嶋コンサルが実際にホンダに勤めている人・退職された方にインタビューを行い、ホンダとはどんな会社なのか?ということで記事をお届けしました。
Hondaはその長い歴史の中で、独自の技術を確立し高品質な製品を送り出してきました。
これからもその高い技術力で、人々に安全で安心な移動手段を提供し、信頼を得ていきたいと考えています。
社会人になっても、新しい価値の創造に向けて果敢に挑戦し続けたい方は、ぜひホンダを就職先の一つとして検討してみてください。