【管理職向け】組織のパフォーマンスを改善する

朝礼 上司の悩み解決

組織の課題を明らかにする!
~マネージャーが組織のためにできること~

優秀な人材が揃っているのに、なぜ結果が出ないのか?

“組織 “としてのパフォーマンスを高めるにはどうすればいいのか?

あなたは今、このような悩み・問題を抱えていませんか?

どんなに優秀な組織であっても、必ず問題は発生します。

そして、組織の問題点を把握し、その解決を支援するのが管理職・マネージャーの役割です。

そのためには、よくある問題の種類とそれを部下と共有する方法を学ぶことが重要です。

この記事では、組織の課題を知りパフォーマンスを向上させるために管理職・マネージャーができることを解説します。

組織の課題解決とは?どうやって解決すればいいのか?

そもそも、多くの管理職・マネージャーは「組織の課題」を明確に理解していないと言えます。

課題とは、組織が成果を上げるために何をすべきかを具体的に示したものです。

しかし、課題の質は組織によって大きく異なります。

組織に必要な課題を明確に掘り下げないと、せっかくの努力も的外れになり、成果に結びつきません。

ですから、解決する前に “課題 “を明確にすることが第一です。

課題と問題は別!まずは問題を見つけ出そう

問題とは、課題を解決するための障害となる要素のことです。

それぞれの意味を調べてみると、「問題」は、「答えさせるための問い。解答を必要とする題」「研究・論議して解決すべき事項」と記載されています。一方「課題」は、「課せられた題・問題」「解決しなければならない問題。果たすべき仕事」となっています。

マイナビニュース ■「問題」と「課題」の意味

その問題を組織内で共有できれば、回り道をせずに効率的に課題を解決することができます。

問題発見の第一歩は、理想的な状況を振り返ることです。

組織には「こうありたい」という経営理念があります。

もし、現状が経営理念からかけ離れているとしたら、それは問題があるということです。

例えば、「売上を増やす」という目標があった場合、「売上が増えた理想の状態」と「売上が増えていない現状」のギャップに問題があります。

営業活動では、

売上=訪問回数(商談回数)×受注確率×受注金額

という公式で表せます。

この式のどこに問題があるのかを見極めることが重要す。

例えば、

「そもそも訪問回数が少ないので、売上につながっていない」

という問題であれば、

「どうすれば全体の訪問回数を増やすことができるか? 」

が課題になります。

理想と現実を比較すれば、おのずと問題点が浮き彫りになります。

そして、その問題点の克服に取り組むことが組織としての解決策になるのです。

問題点が明らかになったらメンバーで共有することが大切

問題を特定したら、それを組織のメンバーと共有します。

問題点をしっかりと共有することで、役職に関係なく社員が主体的に仕事に取り組むようになります。

また、取り組みの方向性が明確になるので、迷いなく仕事に取り組めるようになります。

「問題」を共有し、メンバーの方向性を揃えることで、迷わず「課題解決」に取り組むことができます。

また、問題解決の進捗状況を組織内で報告し合うことで、メンバーの前向きな気持ちを育てることも大切です。

「課題解決」は、会社にとって有益なだけでなく社員の成長にも大きく貢献します。

組織的課題とは?よくある事例と解決のために必要な意識

問題が共有され、組織が問題を解決する準備ができたら次は課題解決のために実際に行動を起こすことになります。

企業組織でよく見られる課題は、大きく分けて3つあります。

  • 能力差の克服
  • コミュニケーションの円滑化
  • ペーパーワークの簡素化

ひとつずつ見ていきましょう。

能力差の克服

どんな組織でも、

  • 優秀なメンバー
  • 普通のメンバー
  • そうでないメンバー

がいます。

働きアリの法則と言われることもありますが、組織にとって重要なのは優秀なメンバーのスキルをいかに他のメンバーと共有するかということです。

働きアリのうち、よく働く2割のアリが8割の食料を集めてくる。
働きアリのうち、本当に働いているのは全体の8割で、残りの2割のアリはサボっている。
よく働いているアリと、普通に働いている(時々サボっている)アリと、ずっとサボっているアリの割合は、2:6:2になる。
よく働いているアリ2割を間引くと、残りの8割の中の2割がよく働くアリになり、全体としてはまた2:6:2の分担になる。
よく働いているアリだけを集めても、一部がサボりはじめ、やはり2:6:2に分かれる。
サボっているアリだけを集めると、一部が働きだし、やはり2:6:2に分かれる。

Wikipedia

一部の優秀な人材に頼ってしまうと、他のメンバーが責任を負う機会が失われ、スキルの差がどんどん広がってしまいます。

また、売上を一部のメンバーに依存しているとそのメンバーが転職したときに組織としての売上が激減してしまいます。

一部の優秀なメンバーに頼らず、いかに全員の能力を高めていくかが重要なのです。

そのためには、優秀なメンバーのスキルや知識を共有できる仕組みを作る必要があります。

コミュニケーションの円滑化

コミュニケーションの円滑化も頻出課題です。

2019年の調査では、7割以上の企業が「社内のコミュニケーションに課題があると思う」と回答しており、特に大企業ではその傾向が強いようです。

部署間の連携が取れていなかったり、同じ部署内でも上司に相談しにくい雰囲気があったりすると、仕事の効率に悪影響を及ぼします。

早急に社員の会話を活性化させる必要があるでしょう。

https://kensbusiness.com/2021/04/29/post-1204/

ペーパーワークの簡素化

ペーパーワーク(事務処理)の簡素化も課題の一つです。

ペーパーワークに費やす時間をいかに短縮し、営業やクリエイティブな仕事に費やす時間をいかに長くするかで、さまざまな組織が頭を悩ませています。

例えば営業組織では、日本企業の場合1日の労働時間のうち「お客様との打ち合わせ」に費やす時間が25%しかないという調査結果があります。

こうした組織的な課題を明確にするためには、営業支援ツールの導入が効果的です。

組織力を高めよう!管理職・マネージャーに求められる役割とは?

管理職・マネージャーは、メンバーが問題を解決し組織力を高めることができるように指導する立場にあります。

管理職・マネージャーに求められるスキルは、メンバーに求められるスキルとは異なります。

管理職・マネージャーに求められるスキルは大きく分けて3つありますのでご紹介します。

  • プレイヤーとしての意識を捨てること
  • ケーススタディを共有すること
  • 社員の満足度を高めること

プレイヤーとしての意識を捨てること

管理職・マネージャーがプレーヤーの立場で部下と向き合うと、「自分でやったほうが早い」と考えがちです。

しかし、それでは部下は育ちません。

部下が自分で成長するまで見守る忍耐力を、管理職・マネージャーは身につける必要があります。

そして、「部下の可能性」を引き出すことができれば、結果的に組織力の底上げにつながるのです。

管理職は、部下よりも長期的な視点で組織全体を見ることを心がけることが大切です。

ケーススタディを共有すること

管理職・マネージャーは、意識的に「事例を共有する」ことが大切です。

自分の成功例だけでなく、失敗例も積極的に部下と共有すべきです。

成功例よりも失敗例のほうが、部下にとっては教訓になること多いからです。

上司が率先して失敗談を告白することで、部下の心が開き働きやすくもなるでしょう。

https://kensbusiness.com/2021/01/02/management8/

社員の満足度を高めること

従業員の満足度を高めることも管理職・マネージャーの仕事の一つです。

社員が仕事に満足していれば、モチベーションの向上につながり、組織全体が成果を上げやすくなります。

マネージャーは、部下にプロジェクトへの参加を促し、信頼感を示す必要があります。

また、”社内環境の整備 “も管理職・マネージャーの義務です。

騒音やマナーの悪さ、ずさんな勤怠管理などは、部下の仕事への集中力を削いでしまいます。

部下が仕事に集中できる環境を作ることが大切です。

オフィスの清掃、新しいPCやスマートフォンの導入なども大切ですが、最近は便利なITツールも多く、ソフト面でも社員が仕事をしやすい環境を整えることが大切です。

タイムカードを押して勤怠管理をしているのであれば、クラウド型の勤怠管理システムを導入する。

営業日報を紙で作成しているのであれば、使いやすい日報管理アプリケーションを導入する。

また、社員が本業以外の雑務に費やす時間を減らすことも管理者・マネージャーの重要な役割です。

ITツールの導入は組織の課題解決に有効

組織の課題を可視化し、実際の問題を解決するために、ITツールの導入が推奨されています。

最近では、クラウドサービスやスマートフォン対応のツールが増えてきており、導入しやすく効果的です。

ITツール導入時の注意点

ITツールは導入しただけでは効果がありません。

導入後、メンバー全員が使いこなせるようになって初めて効果を発揮するのです。

最近はたくさんのツールがありますが、中には多機能を謳うものもあります。

しかし、機能が多いことと、それを使いこなせることは全く別のことです。

実際にITツールを頻繁に使うのは現場のスタッフですから、管理職・マネージャーは「現場のスタッフがどれだけ使ってくれるか」を考えるべきです。

そこで、管理職・マネージャーは「現場のメンバーがどれだけ使うか」を考えるべきです。

現場のメンバーがツールを使うことを考えると、

  • スマートフォンに対応しているか?
  • 操作は簡単か?
  • 画面は使いやすく、アプリケーションの動作は速いか?
  • 作業負荷は軽減されるか?
  • 使いやすいか?

特に、作業負荷は軽減されるか?は重要なポイントで、現場管理のためにITツールを導入すると、ツールへの入力時間がレポート作成時間を上回りがちになります。

これでは現場の負担が増えるばかりで、せっかく導入したツールもやがて使われなくなってしまいます。

現場の状況とITツール自体の性能や使いやすさをよく吟味して、必要に応じて他部門と連携を図ったり、試験導入を行うなどして検証を行う必要があるでしょう。

まとめ

組織のパフォーマンスを向上させるために、管理者・マネージャーが何をすべきかが見えてきまたしたね。

組織の問題を解決する方法として、

  • 問題の前に「何が問題なのか」を見つける。
  • 問題点が明らかになったら、それをメンバーと共有することが大切です。

組織の問題のよくある例と、その解決に必要な意識として、

  • 能力の差を克服する
    一部の優秀な社員に頼らない「仕組み」を作る
  • コミュニケーションの円滑化
    上司と部下、同僚同士のコミュニケーションを円滑にする。
  • ペーパーワークの簡素化
    本業以外の雑務の時間を極力なくす。

管理者・マネージャーに求められる役割

  • プレイヤーとしての意識を捨てること
  • ケーススタディの共有
  • 従業員満足度の向上

管理者・マネージャーの皆さん、今回の内容を組織の課題解決に役立ててくださいね。

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