「言葉を額面通りに受け取る」という人います。しかし、私たちは本当に言葉の意味を額面通りに受け取っているのでしょうか?
たとえば「料理のレシピ本」の例で考えてみましょう。
調理の工程に「お米を洗う」と書いてあったとします。”洗う”という言葉を額面通りに受け取ると、洗剤で洗うことも正しいことになってしまいます。
しかし、実際にお米を洗剤で洗うひとはおらず、ほとんどの人は水洗いをすると思います。
では、なぜお米を洗う時に洗剤を使わないのでしょうか?
それは、「洗剤は食器を洗う時に使うもの」「洗剤は食べ物ではない」といった知識を持っているからです。
つまり、言葉を理解するのに実は「言葉以外の多様な知識」を使っているのです。
そう考えると「言葉を額面通りに受け取る」というのは、少し違和感があるように思います。
コミュニケーションは双方向のものです。相手に伝わるように言うのは大切ですが、聞く側も相手が伝えたいことを気にする必要があるように思います。
そして、何よりも大切なのは相手の意図が分からない時に「今のはどういう意味ですか?」と、怒らずに聞ける関係性なのだと思います。