新型コロナウイルスの発生は、さまざまな業界や企業に打撃を与えています。
また、多くの人々のキャリアにも影響を与えています。
そして今、私たちは将来が不透明な「VUCA時代」と呼ばれる時代にいます。
テクノロジーの急速な進化により、次々と新しいサービスやルールが生まれ、“安全”とされていた大企業が経営危機に陥るなど、未来を予測することが困難な状況です。
たとえコロナが終焉を迎えたとしても、もはや「人生安泰」と呼べる業界や企業は存在しません。
今回は、コロナのような突然のキャリアショックに備えて、各個人が身につけておくべき「ポータブルスキル」について解説していきます。
ポータブルスキルとは?持ち運び可能なスキル
ポータブルスキルとは、どのような環境でも活用できるスキル(=持ち歩けるスキル)のことを言います。
特定の業界や職業、時代背景にとらわれない、汎用性の高いスキルのことを指します。
例えば、
- 論理的思考力
- プレゼンテーションスキル
- コミュニケーションスキル
- 問題解決スキル
- 交渉力
これらはほんの一例に過ぎません。
ポータブル・スキルは、ビジネスパーソンにとって重要な「ビジネス・ベーシック・スキル」と言えます。
このようなスキルを持つ人は「市場性が高く」、どの企業にも必要とされます。
アンポータブルスキルとは?
これに対し、アンポータブル・スキルは「非携帯型」のスキルです。
アンポータブルスキルとは、特定の企業や業界、職種でしか活用できない知識やスキルのことです。
日々の業務をこなすためには、アンポータブルではないスキルを身につけることが重要ですが、中長期的なキャリアを考えるとそれだけでは不十分です。
ポータブルスキルはなるべく若いうちに身につけよう
ポータブルなスキルは、キャリアの中でできるだけ早い時期に身につけておくことが望ましいです。
なぜなら、これらのスキルをより長い期間活用することができ、あなたの人生における投資収益率(ポータブルスキルを獲得するまでに費やした時間とお金、給与所得)が高くなるからです。
ポータブルスキルが求められる理由
1.誰もが転職力を高めなければならない時代となった
終身雇用や年功序列などの伝統的な制度が消えつつあり、企業の平均寿命も短くなっています。
また、テクノロジーの急速な進化により、業界の概念を覆すようなサービスが登場したり、ビジネスモデルが根本的に変化したりしています。
予想もしなかった企業との戦いを余儀なくされたり、「安全」とされていた大企業が経営危機に陥ったりと、未来を予測することが難しくなっています。
もはや “安全地帯 “と呼べる業界や企業はなく、すべてのビジネスパーソンが突然のキャリアショックに見舞われる可能性に直面しています。
つまり、転職希望者だけでなく、すべての人が「もしも」に備えて、自分の市場価値を高め、「転職力」を高める必要があるのです。
2.ポータブルスキルはどこでも成功できる可能性が高くなる
ポータブルスキルを持っていると、特定の分野だけでなく、さまざまな分野で活躍できる可能性が高まります。
ポータブルスキルはキャリアの選択肢を広げるための重要なスキルでもあるのです。
また、転職活動の際にも、
「ポータブルスキルが高いので、この会社でも活躍できそうだ」
「結果を出す再現性がある」
と面接官に判断してもらえれば、間違いなく評価されるでしょう。
ポータブルスキルの一例
携帯電話のスキルは、大きく分けて3つのカテゴリーに分類されます。
それぞれについて、特に意識して向上させる必要のあるスキルをご紹介します。
- 思考力
- 問題解決能力
- 人を巻き込む力
1.思考力
考える力はすべてのスキルの基礎であり、それをきちんと身につければ、他のビジネススキルも効率よく身につけることができます。
特に最近は、これまで以上に自分で考える力が重要になってきています。
分からないことがあれば、すぐにインターネットで調べることができますから、たくさんの知識を持っているというよりも、欲しい情報をすぐに手に入れて、その情報から深く広く考える力が必要です。
どのスキルを伸ばせばいいのか悩んでいる方は、まずはここから強化してみてはいかがでしょうか。
2.問題解決能力
ビジネスにおいて、企業の存在価値は「問題解決」にあります。
そのため、ビジネスパーソンには、
- 問題を発見し
- 解決策を考え
- 実行するスキル
が求められるのは必然です。
3.人を巻き込む力
ビジネスにおいては、一人で完結する仕事は少なく、他の人の力を借りなければならない場面が多々あります。
- 人と一緒に仕事をする
- 人を巻き込む
- 人と協力する
といった対人関係のスキルを身につけることで、スムーズかつ効果的に仕事を進めることができるようになります。
まとめ
ポータブルスキルは相対的な比較で決まるため、自社内だけでは自分の能力を正確に分析することはできません。
ですから、社内外の仲間と比較する習慣をつけて、まずは自分の実力がどのくらいなのかを把握してください。
足りないと感じたら、若ければ若いほど投資効果が大きいので、できるだけ早くトレーニングを始めることをお勧めします。