テレビでよく見る洗剤のCM。
洗剤のCMなどにはお笑い系のタレントは起用せず、美人のモデルやイケメン俳優が登場します。
そして、そのCMを見た我々は「綺麗なモデル=洗濯物も綺麗になる」と錯覚し、商品を購入してしまいます。
このように、ふたつの対象や現象がお互いに関連し、結びついている…と錯覚することを「連合の原理」といいます。
さきほどの洗剤の例でいくと、別に綺麗なモデルさんが洗濯したとしても、洗濯物が特別キレイになる訳ではないのですが、「洗剤+モデル」という2つの事象を見るだけで、勝手に視聴者が「汚れが落ちる洗剤」と結び付けてしまうのです。
この法則は、ビジネスの現場でもよく使われます。
たとえば「交渉先の会社社長を接待する」場面。
実際の接待では、高級な食事でもてなす場合がほとんどですが、これはある程度の値段を支払っていることを相手に示す一方で、「食事の快感=交渉を承諾する」と相手が錯覚してしまうことを狙う目的があるのです。
たしかに、目の前に高級な食事が出れば会話もはずみますし、なんだか交渉ごともスムーズにいきそうな気がします。
接待のほかにも、誰かにお願いごとをしたりする場合には、適当な食事よりもある程度豪華な食事をごちそうしたほうが、上手くいくのかもしれませんね。