ビジネスの現場において、
- 「部下が言ったことをやってくれない」
- 「部下への指示が伝わらない」
といった上司の悩みをよく聞きます。
また悩みを抱えている上司は「自分には何も落ち度がない」と思っているのが現状です。
部下もまた、「言われたとおりにやっているつもり」と思っています。
なぜ「伝える側」と「聞く側」で、そのような相違が発生するのでしょうか?
部下への指示が伝わらない理由と部下への伝え方について、一緒に学んでいきましょう。
部下には伝えた情報の7割しか理解されない
部下に仕事を指示する場合、伝えたい情報を100%とすると部下が理解できるのは、「伝えた情報の70%程度」です。
部下への指示が伝わらないのは7割程度しか情報が伝達されていないからなんですね。
上司は最初から「伝えたいことは100%伝わらない」という前提で部下へ伝えるべきなのです。
伝えたいことが部下に伝わらない理由
では、なぜ伝えている途中で情報が3割も抜け落ちてしまうのでしょうか。
部下に仕事の指示が100%伝わらない原因は、おもに3つあります。
1.上司自身が指示した内容に納得していない
ひとつ目は「上司自身が納得しないまま部下に伝えている」という点があげられます。
「俺は納得できないんだけど、会社が言うからしょうがないよね」
という感じで指示をしていませんか?
こういう指示をされた部下には上司の思いは絶対に伝わりません。
会社からの指示で納得できないことがあっても、自分なりに咀嚼(そしゃく)して、自分の言葉で熱意をもって部下へ伝えるべきです。
2.部下の目線で伝えていない
ふたつ目は、「部下は100%理解できている」という勝手な前提をもとに、部下に伝えているという点です。
上司は経験値も高いので専門用語を並べたり「これくらいのことは細かく説明しなくてもわかるだろう」と、説明を省略して指示してしまうことがあります。
これでは部下に指示が100%伝わらないというのも頷けますよね。
このような「荒い説明」を聞いた部下が、上司の思いを100%理解できるはずがありません。
「上司の当たり前は部下の当たり前ではない」という前提で、部下目線で伝えることが重要です。
3.部下への指示方法に問題がある
指示したことが部下に伝わらない最後の原因は「伝え方」にあります。
時間をとって対面で指示をすべきところ、
- 「お互い忙しいから」
- 「十分伝わるだろうから」
と、部下にメールや電話で指示しそれで「伝えた気分」になっているケースがあります。
伝え方を誤ると部下に指示は100%伝わりません。
部下にすぐに動いて欲しいなら、できるだけ目を見て部下の理解度を肌で感じながら、部下へ伝えましょう。
まとめ
部下への指示は「常に相手の立場で考える」
「部下が言ったことをやってくれない」
これは上司の永遠の悩みといっても過言ではありません。
ただ「言ったことをやってくれない部下」でも、上司が自分の言葉で部下にわかりやすく熱意をもって伝えれば、動いてくれる部下がほとんどではないでしょうか。
「伝わらないのは伝えたほうに責任がある」
と肝に命じ、
「常に相手の立場にたって考えること」
これはビジネスの現場において基本中の基本と考えるべきですね。