会議をうまく進める!6つの心理学

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「いつも会議がうまく進まないんだよなあ」

「会議進行を任されたけど、うまく進行できる自信がない」

「明日の会議では自分の意見を絶対にとおしたい!」

サラリーマンをやっていると、多かれ少なかれ会議での悩みにぶつかるケースは多いものです。

会議をうまく進めるには、ある程度の経験値が必要です。

ただ会議とはいえ「人と人との交渉」が基本になりますので、交渉術に使われる心理学を参考にすると、会議をうまく進めるでしょう。

今回は、そんな心理学を活用した「会議をうまく進めるコツ」をいくつかご紹介します。

「会議をうまく進めるコツ!」私の実体験をもとに心理学を応用していますので、ぜひ参考にしてください!


その1.メラビアンの法則・3Vの法則

「資料作成」事前準備編

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まず、会議前の事前準備段階で気を付けたい点からお伝えしていきます。

会議の場で自分が考えたビジネスプランや、事業計画などを説明するケースが多いと思いますが、ほとんどの方はパワーポイントで説明するのではないでしょうか。

そこで気を付けたいのが「資料の第一印象」です。

「メラビアンの法則」で資料作成しよう

メラビアンの法則とは、人は耳で得られる情報ではなく、“見た目”つまり「視覚から得られる情報」によりもっとも影響を受けることをいいます。

メラビアンの法則は、1971年にカリフォルニア大学ロサンゼルス校の心理学者であるアルバート・メラビアンが提唱した概念です。

「感情や気持ちを伝えるコミュニケーションをとる際、どんな情報に基づいて印象が決定されるのか」ということを検証したもので、その割合が示されました。

あしたの人事Online

「メラビアンの法則」=「3Vの法則」

メラビアンの法則は、別名「3Vの法則」とも言われますが、

  • 「言語情報=Verbal」
  • 「聴覚情報=Vocal」
  • 「視覚情報=Visual」

これら3つの「V」が他人に影響をあたえ、それぞれの影響度は以下のとおりとなっています。

情報の種類人に与える影響度
視覚情報=Visual/見た目、しぐさなど55%
聴覚情報=Vocal/声の多きさや口調38%
言語情報=Verbal/伝える内容そのもの7%
メラビアン・3Vの法則

人は見た目が8割とよくいったものですが、この「見た目が影響を与える」点は資料作りにも生かすことができます。

つまり、どんなに説得力のある内容でどんなに大きな声で説明したとしても、「わかりづらい資料」を見せられた途端、会議出席者は聞く耳をふさいでしまうかもしれません。

パワーポイントで気をつけたい8つのこと

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パワーポイントで相手に伝わる資料を作るには、以下の8つの点に注意するとより効果的です。

  1. 資料は「相手に行動を起こして欲しい事はなにか?」という視点で作成する
  2. エクセルを貼り付けただけの「数字の羅列が並んだ資料」は避ける
  3. パワーポイントで使う色は3色までにする
  4. 図形に使うテキストはセンタリングしない
  5. 図形の枠線は使用しない
  6. 書体はメイリオを使う
  7. 資料上段に伝えたいメッセージを1行でまとめる
  8. 資料は100枚作って10枚を厳選するくらいの気持ちで必要な資料を選りすぐる

「もう少し聞きたい!」と思わせるくらいの簡単な内容がちょうどいい資料です。

その2.ベン・フランクリン効果

「参加メンバーへの根回し」|事前準備編

会議をうまく進めたいのに、うまく進まない理由の多くは「反対意見を抑えられない」ということではないでしょうか。

しかも社内で影響力がある人が反対すると、会議出席者の多くが異論を唱えにくくなるため、より会議は進めづらくなります。

反対意見を出してくる人は「ベン・フランクリン効果」で味方につけよう!

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会議をうまく進めるのに、自分と相反する意見を出す人は非常に厄介です。

そんな厄介な人を事前に味方に付けるには、「ベン・フランクリン効果」を参考にしましょう。

「ベン・フランクリン効果」とは、アメリカの政治家「ベン・フランクリン」が、自分の目的を達成するために、わざと敵の助けを求めたことから判明した心理効果を指します。

人は誰かを助けるとその人に好意を持つという現象があり、ベンジャミンが政治活動で使った戦法だったことからベン・フランクリン効果(Ben Franklin effect)と呼ばれます。
ベン・フランクリン効果とは、助けてくれた人を好きになるのではなく、助けた人を好きになることです。助けたのに好きになる・・・理解が少し難しいですね。

Everywhere Psychology

「ベン・フランクリン」は、敵対する相手から希少価値の高い本を借してもらうことで、敵対者と仲良くなれました。

ベン・フランクリン効果を上手に利用すると、人は助けた相手に好意を持つようになります。

「ベン・フランクリン効果」をどうやって活用する?

ベン・フランクリン効果で会議をうまく進める方法として、以下のように応用できます。

 ・反対意見を言いそうな人に、別の相談をもちかける

 ・アドバイスをもらったら感謝を述べ、非常に助かったことを伝える

 ・相談してアドバイスが役に立ったことを、本人以外のまわりの人にも伝える(間接的に本人にも伝わるようにする)

「ベン・フランクリン効果」については、山梨学院大学の大高准教授のレポートが非常にわかりやすく、参考になります。

◆山梨学院大学 経営ナビゲーションより

「職場などで関係がうまくいってないと感じたとき、相手と友好な関係を築く方法はありますか?」

その3.スティンザー効果

会議当日編「席次のセッティング」

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会議で自分の意見をとおしたいときは、参加者が座る位置にもこだわりましょう。

もし自分が会議の主催者でなくても、主催者に根回しして「ココに座らせてください」とお願いしてみてください。

自分に同調してくれる人を味方につける「スティンザー効果」

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会議の席次で参考にしたいのは「スティンザー効果」と呼ばれる心理効果です。

スティンザー効果とは、アメリカの心理学者スティンザーが、小集団における心理的効果・原則を研究し発見した原則で、主に会議の中で見られる集団心理です。
早い話が、会議など複数の人が1つのテーブルに着く際、座る位置によって人に与える印象が変わる、ということですね。

オンスク.JP

相手の心理を和らげる座り方は、よく上司と部下との面談でも応用され、部下にプレッシャーを与えないためには「斜めに座る」のが効果的です。

スティンザー効果とは、座る位置によって相手の心理が変わることを示した現象ですが、会議ではこの効果を以下のように使うと上手に進められます。

・反対意見を言いそうな人の正面には座らない(正面は敵対心が生まれる)

・影響力があり自分の味方になってくれる人の隣に座る(隣同士は味方になってくれる心理が働く)

・敵対しそうな人がいたら斜め前に座る(斜め前の席は安心感と親密度が高まる)

座る位置にはこだわったほうが、会議はうまく進めますよ!

その4.イエスバッド法

会議当日編「反対意見が出たときの対処法」

上記の準備ができたら、いよいよ会議本番です。

会議では反対意見が出ることもあれば、全く意見が出ないこともあります。

まずは、反対意見が出たときの対処法から見ていきましょう。

相手の意見に同意してから反論するイエスバット法

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自分が説明しているのに「それは違うだろう!〇〇が正論だ!」などと大きな声で反論されると、時にうろたえてしまうかもしれません。

もし、会議で反対意見が出たときは、ぐっとこらえて「イエスバット法」を使ってみましょう。

「イエスバット法」とは、その名のとおり「一度はイエスと受け入れて、後から“しかし〇〇”」と反論する方法です。

ただ、反対意見に対し真向から反論してしまうと逆効果です。

「イエスバット法」で大切なのは、相手の意見を尊重することです。

意見が出たら、以下のように対応してみましょう。

 ・相手の意見を復唱する(相手は自分の意見が認められたと落ち着く)

 ・「ご意見ありがとうございます」と意見を言ってくれたことに感謝する(相手に敬意を払う)

 ・「しかし」や「でも」といった言葉は使わず、「一方でこんな考え方も…」といった表現を使う

ちょっとした言い回しですが、相手の気持ちを逆なでせずに、すんなりと意見を聞いてくれるかもしれません。

その5.自己検閲

会議当日編「意見が出ないときの対処法」

反対意見が出るならまだしも、会議のムード次第では「まったく意見が出ずに、会議が進まない」といったことも考えられます。

これでは、自分の意見もとおらないばかりか、会議では何も決まりません。

自己検閲状態に陥るのを避ける

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会議の場で、場の空気を読みすぎて全員が意見を言わなくなる状態を「自己検閲状態」ともいいます。

たとえば、せっかく意見を言いたいのに会議全体が意見を出せない雰囲気になっていたり、反対意見が強すぎて自分の意見を引っ込めてしまう現象が、この「自己検閲」の状態です。

このような現象は、どこの会社でもあることですが、もしあなたが会議主催者だった場合には「意見を持っていそうな人を見抜くスキル」が必要になってきます。

「超能力もないのに意見をもっているかどうかなんてわからない」といった声も聞こえてきそうですが、意外に意見を言いたい人の仕草はわかるものです。

たとえば、会議で以下のような人を探してみるのも、ひとつの手です。

 ・やたらと前のめりになっている人(意見を言いたくてうずうずしている)

 ・資料にメモを書き込んでいる人(話を振られてもいいようにメモしている可能性あり)

 ・話の途中で首をかしげたりうなづいたりしている人(自分なりの意見をもっている)

会議をうまく進めたいなら、会議をスタートした直後からの「人間ウォッチング」が大切

その6.ウィンザー効果

会議当日編「意見がまとまらないときの対処法」

一方、会議でさまざまな意見が出すぎて「意見がまとまらない」状態のときには、どんな対処法があるのでしょうか。

会議意見をまとめる際には、口コミ効果によく似た心理効果を応用するといいかもしれません。

第三者の意見は聞き入れてしまうウィンザー効果を取り入れる

人は「第三者の意見を信じる」。

これは、心理学用語で「ウィンザー効果」と呼ばれています。

たとえば、この記事を読んでおられる人でも、商品を購入しようとしたときはメーカーや販売店などの公式サイトの内容はあてにせず、利害関係のない第三者の口コミを信じることが多いのではないでしょうか。

会議の場でも、このウィンザー効果は使えます。

たとえば、自分が策定した営業計画を通したいときには、営業とは全く関係のない「設計」や「商品開発」または「総務部」といった部署の関係者に事前に根回ししておき、会議では「第三者の意見」として肯定的な発言をしてもらえるようお願いしてみると効果的です。

https://kensbusiness.com/2021/04/27/post-507/

朝日新聞デジタルの「レタス2個分の食物繊維? 脳のだまされやすさを知る」にも、心理学に関する興味深い記事がありましたので、是非ご覧ください。

まとめ

会議をうまく進める!6つの心理学をご紹介しました。

会議の進行役を担当したり、会議でプレゼンしたりするのは緊張もしますし、面倒な仕事かもしれません。

しかし、「資料を万全に準備する」「事前の根回しをする」といったビジネススキルは、会議以外の場所でも絶対に役に立ちます。

今回の記事を参考に、ぜひ会議をうまく進めましょう。

成功を願っております!

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