朝礼でメンバーのモチベーションを上げる方法

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「毎朝朝礼をやっているけど、メンバーが話を聞いてくれない…」

「朝礼でどんな話をしたらいいのかわからない…」


こんな悩みは、部下を持つ上司の方なら、一度は感じたことがあるのではないでしょうか。

筆者も長年「上司」という役割を担って毎日会社に出勤していますが、この悩みは尽きません。


そこで今回は、「モチベーションを上げる朝礼」というテーマで、朝礼でやってはいけない事や、当サイトの独自調査から得た「実際にモチベーションが上がった朝礼」をいくつかご紹介していきます。

結論!朝の朝礼でネガティブな表現は絶対に使わない

一日のスタートである「朝の朝礼」。

この時間の使い方次第で、部下の一日が決まると言っても過言ではありません。

ただ、実際のところ朝の朝礼で語られる言葉と言えば「昨日の売上実績」「未達成者の発表」といったネガティブな発言が多いものです。

では、朝からそんなネガティブなコメント聞かされた部下は元気に仕事に取りかれるでしょうか?

もちろん答えは「NO!」です。

上司からすれば「昨日の低迷実績を部下にわからせて今日は一発奮起してもらおう!」といったところなのでしょうが、朝から「アレができてない、コレができてない」と言われた部下が「がんばろう!」と思う訳がありません。

昨日の実績はメンバーもわかっていますし、低迷したメンバーも指摘されなくてもわかっているはず。

モチベーションを上げる朝礼をしたいなら、ある意味勇気をもって「ネガティブ表現は一切排除」すべきなのです。

メンバーのモチベーションが上がらない4つの原因

ここで、KEN’S BUSINESSが独自で実施した「朝礼に関する100人アンケート」から、実際におこなわれている「モチベーションが下がる朝礼」について、いくつかの事例をご紹介したいと思います。

原因①自分には関係ない内容ばかり

今回のアンケートで「これだけは勘弁してくれ!という朝礼を教えてください」という設問がありますが、そのなかでもっとも多かったのが「仕事に関係のない話を延々とされる」という回答でした。

しかもその話が「聞いたことのあるような話」ときたら、もう最悪です。

<100人アンケートより:これだけは勘弁してくれ!という朝礼は?>

  • 社員全員の時間をとってまで話す目的が明示されていない話
  • 話し手の過去の自慢話。時代が変わっている中で過去の話は意味がない
  • 会社での近況を話すことがありますが、社内ネットで公開されているので必要ない
  • 薄い内容の話を長々とされるのは勘弁してほしい
  • 営業成績が壁に貼り出されているのにもかかわらず、その数字だけを読み上げる朝礼

部下が求めているのは「自分に関係のある話」です。また、部下はそもそも「承認されること」を望んでいます。

貴重な朝の時間は、ぜひ部下の良いところを一つでもいいので見つけて、褒めてあげてください。

原因②長すぎる

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KEN’S BUSINESS朝礼時間アンケート調査結果

朝礼で部下のモチベーションを下げたくないなら「5分以内」の朝礼を実施すべきです。

今回の100人アンケートでは「朝礼の時間」についてもお聞きしています。

上のグラフがその結果となりますが、全体の82%の会社が「朝礼は10分以内」に終えているという結果が出ています。

一方で残りの18%の会社は15分以上の朝礼をしており、45分以上の朝礼をしている企業も2%存在します。

しかも、この長い朝礼を「立ったまま」でやっているとすれば、それはもう地獄…としか言いようがありません。

ここで、ある研究結果をご紹介したいと思います。

それは東京大学 薬学部の池谷裕二教授が、株式会社ベネッセコーポレーションの協力のもとで実施した調査についてです。

この調査では、勉強する時間を以下のグループに分け、成績がどれくらい上がったのかを調査しました。

  • グループA…60分続けて学習した
  • グループB…15分の勉強を休憩をはさんで3セットおこなった

結果は以下のとおりですが、15分勉強を積み上げたグループBのほうが成績が良かったという結果が出ています。

会社の朝礼でも同じことが言えます。一度の朝礼で詰め込み過ぎるのは厳禁です。

どうしても言いたいこと、伝えなければいけないことにポイントを絞って、できるだけコンパクトに朝礼は終えましょう。

原因③できていないことを指摘される

今回のアンケートでも「部下のミスを毎日見つけて朝礼で全員の前で報告する上司」というコメントがありましたが、「皆の前で指摘をすることで再発を防ごうという」という思いから、上司はどうしても悪い指摘をしてしまうものです。

部下への指摘や叱責の大原則を思い出して頂きたいのですが、それは「人前で絶対に指摘しない」ということです。「怒られたくない」という恐怖モチベーションが原動力となる行動は長続きしませんし、実はそれほど伸びしろがないのが現実です。

原因④自分の言葉で語らない上司の話

部下は上司のことを恐ろしいほど見ています。

自分では価値のある話をしていると思っていても、部下からは見抜かれているケースがほとんどです。

  • Yahooニュースで見たことを話す上司
  • 読んだ本の感想文をダラダラ話す上司(自分の言葉に置き換えるならまだマシ)
  • 朝礼のネタがないからといって部下に無茶ぶりしてくる上司

自分の朝礼はこんなことにはなっていないでしょうか?

一度自問自答してみるのもいいかもしれません。

アンケート結果から見た朝礼の実態とは?

ここからは、さきほどご紹介した「KEN’S BUSINESS100人アンケート」の内容を、もう少し詳しくご紹介していきます。

実際の生の現場の声も見えてきますので、ぜひ参考にしてください。

実は約60%の人はきちんと朝礼を聞いている!

この記事を読んでいる上司の方のなかには「どうせ朝礼の話なんて聞いてないくせに」と思っている人もいるかもしれません。

実をいうと筆者もそうでした。

しかし、今回実施した100人アンケートを見ると、実に「60%」の人が「話の内容を7割以上は聞いている」と回答しています。

「5割以上聞いている」と回答した人も含めると、部下の80%以上はある程度朝礼を聞いてくれていることになります。

KEN’S BUSINESS独自アンケート結果
「朝礼をどの程度聞いていますか?」

部下がせっかく耳を傾けてくれている朝礼なのですから、上司としてもしっかり準備して期待に応える必要がある、といえますね。

朝礼が「必要」と感じている人は全体の48%

つぎに「朝礼は必要だと思いますか?」という問いに関しては、「必要だと思う」と答えた人は全体の48%にとどまっています。

ただ、回答結果を見ると「朝礼が不要」と感じている人のほとんどが「無駄な話だから」と回答しています。

前述で約60%の人が「7割以上話を聞いている」と答えているのに、「朝礼が必要」と答えた人は全体の5割以下とは、なんとも寂しい結果です。

KEN’S BUSINESS独自アンケート結果
「朝礼は必要だと思いますか?」

逆に言うと、ある程度はきちんと話を聞いているわけですから、「意味のある朝礼」にすれば朝礼の必要性は益々アップするということになりますね。

実際にあるモチベーションが下がる朝礼の実態

さきほど「これだけは勘弁してくれ!」という朝礼の内容を少しご紹介しましたが、もう少しほかの意見もご紹介します。

身に覚えのある上司のみなさんは要注意です。

  • 人前で話すのが苦手な人だと、講話の内容が入ってこず苦痛の時間になる
  • 上席の雑談(週末に見たおすすめ映画の話とか)は時間の無駄
  • ある時、妖怪ウォッチの妖怪体操をしようということになり、毎朝いい大人が妖怪体操を踊るのはきつかった
  • 太鼓持ちの演奏会
  • 社長もしくは組織長のあたりさわりのない同じような話。たとえば販売会社であれば、昨年対比、現時点で何パーセント達成とか未達とかの内容、ほか精神訓話的な話

モチベーションが上がった朝礼とは?

最後に、実際にモチベーションがアップした内容もご紹介しておきます。

どれも当たり前のようなことばかりかもしれませんが、些細なことでも「部下を認めてあげる」「称賛してあげる」ということが大切といえそうです。

  • 朝からモチベーションを上げるためにスタッフ同士で服装や姿勢などどうでもいい事で褒め合う試みをした時は面白かった
  • いきなり歌が始まって誕生日祝いのプレゼントが渡されたこと。直前まですごく重たい話をしていたので本当にびっくりした
  • お客様から頂いたお褒めの言葉をスタッフみんなに共有し、みんなで祝うことがあったのですが、勉強になると共にモチベーションが上がり良かったです
  • 月初の朝礼は、会社全体の前月の売上・利益・前年比などが発表され、増益・減益の要因や会社の目指している方向などが社長の口から伝えられるため、有意義でモチベーションが上がる朝礼だと思っている

youtubeでも有名な、居酒屋てっぺんのテンションが上がる朝礼「スタッフの夢とやる気に火をつける! てっぺん!の朝礼」も参考になりますよ!

まとめ

業務効率向上が叫ばれる昨今、毎朝の朝礼時間をどれだけ有効に使うかで部下の生産性が大きく違ってきます。

「どうせ聞いてないんだからネットニュースの話題でもしゃべっておこう」といった朝礼なら、いっそのこと朝礼はやめたほうがいいかもしれません。

朝の貴重な10分朝礼からいいスタートが切れるように、毎日工夫して真剣に取り組みたいものですね。

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